ウニの足
ウニは管足(かんそく)という体液の詰まった細長い管で移動します。 水圧によって伸縮し、最長20センチ伸びる管足も知られています。
棘の間から伸び、クネクネと動きます。 管足は歩行の他、呼吸や排泄、感覚器官としても使われています。
管足は、ウニ殻の全体から伸びているようにも見えますが、実は出てくる場所は決まっています。 管足の出る場所、それが歩帯と呼ばれる場所です。
乾燥させたウニ殻をもとに、歩帯を説明させていただきます(画像は赤うにの殻の中身、表皮を取り除いて乾燥させたものです)。
赤い点線で囲んだ部分が歩帯で、よくみると小さな穴が沢山開いているのがわかります。 ここから管足は出てきます。
黒い点線で囲んだ部分を間歩帯といい、この部分からは管足はでません。
「ウニの歩帯と間歩帯」の図を見ると、歩帯、間歩帯ともに全部で5つあることがわかります。 このことから、ウニは五放射相称形だということがわかります。
棘皮動物の特徴は、体が五放射相称形をしていることです。 棘皮動物のヒトデは星の形をしており、見ただけで五放射相称形だということがわかります。 五放射相称とは、中心から5分の1回転させると同じ形になるものです。
棘皮動物とは、皮膚の下にトゲを持つ仲間のことで、「棘」という字は、「トゲ」を指します。 5つのグループ(ウニ類、ナマコ類、ヒトデ類、クモヒトデ類、ウミユリ類)に分けられています。
体の特徴としては「5」が基本で、5つの腕をもっていたり、体が5角形だったりします。
※このページを作るにあたり、本川 達雄氏 編著 『ウニ学』(東海大学出版会)を大いに参考にさせていただきました、誠に有難うございました。